金沢八景店のこのブログ、今回は少しグランドセイコーについて述べたいと思います。

グランドセイコーにはムーブメント別に分けると3種類があります。

機械式（メカニカル）、クォーツ、スプリングドライブの3種類です。

グランドセイコーというと、やはり機械式やスプリングドライブが取り上げられることが多いのですが、

ここではクォーツのグランドセイコーについて掘り下げていきたいと思います。

購入検討にあたり

「グランドセイコーが欲しいけど、クォーツと機械式は何が違ってどっちが良いのだろう？」

等と疑問をお持ちの方にも一助になればと思います。

 

まずはグランドセイコー・クォーツモデルの良さを挙げてみます。

・比較的価格が手頃

・極めて正確

・手間がかからない

・薄いのでフィット感が良い

・メンテナンスもリーズナブル

他にもありますが、とりあえずはこんな所でしょうか。

一つずつ詳しく見てみましょう。

 

まずは価格。グランドセイコーを全体的に価格で比較してみると分かりますが、

大体の場合、クォーツのモデルが最も低価格のラインナップになっています。

これは購入時においてかなり大きなポイントになるのではないでしょうか。

とは言ってもメカニカルやスプリングドライブとの違いはムーブメントだけで、

その他の外装などの仕上げは全く差がありません。

クォーツと比べて機械式やスプリングドライブはやや高価ですが、限られた技術者が全て手作業で組み立てているので、

価格差が生まれてしまうのは仕方のないことと言えます。

比較的手頃な価格のクォーツモデルは初めての一本や記念品などでお探しの場合も選びやすいと思います。

 

正確性。これはもうクォーツモデルならではの利点です。仕様ではキャリバー9Fの場合、

年差数秒ということになっています。電波時計でもないのに、一年使っても数秒の誤差しかないのです。

電池の寿命である3年間フルに使用しても数秒～十数秒程度の誤差なのです。これは凄いと思いませんか？

一般的なクォーツ時計の場合、月差にして数秒～十数秒が平均です。

ごく普通の用途であれば、年数秒の誤差が生活に影響を及ぼすことは少ないと思われますので、

極論としては一度時刻を合わせてしまえば電池が切れるまで合わせる必要がほぼ無い、と言えるかもしれません。

さらに、ムーブメントには誤差調整用の仕組みが搭載されており、極端な誤差が生じるようになった場合に

機械の調整が簡単に出来るようになっているとのことですが、そもそもそんなに誤差を生じることがないので、

実はこの機能が使われる機会は少ないようです。

 

手間。上記の通り、非常に正確な上に動力源は電池のため、基本的にほぼ時刻合わせもゼンマイを巻いたりする

作業も必要ありません。強いて言うなら、必要に応じて特定の月にカレンダーの調整をするくらいでしょうか。

電池寿命は約3年。手間がかからないという所もクォーツ時計の長所と言えます。

 

フィット感、着け心地。グランドセイコー全体に言えることですが、外装についても非常に繊細な作業で仕上げられており、

直接肌に触れるバンドの内側も丁寧に磨いて作られています。なのでどのモデルも付け心地は非常に良いのですが、

いくつか実際に試着してみた結果、中でもクォーツモデルは特にフィット感が良いように思います。

それは何故か？ 厚さに違いがあるためです。

機械式やスプリングドライブはやや厚みがありますが、比べるとクォーツのモデルは薄くなっています。

着け心地は感覚的な物なので個人差により好みがあると思いますが、やはり概ね薄い方がフィット感は良くなる

のではないでしょうか。手元に着けた時にも出っ張った感じにならずに自然なフィット感があり、

スマートでシャープに見えます。

 

最後にメンテナンス料金について。例えば電池交換をしても動かない、など故障した場合はオーバーホールの

修理が必要となります。その場合の料金も、グランドセイコーの中ではリーズナブルな価格設定です。

数あるスイス高級時計メーカーの修理料金と比較しても、かなり良心的な価格ではないかと思います。

 

以上、簡単に説明してみましたが、クォーツのモデルにはメリットが沢山あります。

お手頃価格、正確性、手間がかからず、着け心地、そして良心的なメンテナンス料金。

機械式やスプリングドライブは何となく敷居が高く感じる方にオススメなのがクォーツモデルです。

クォーツのグランドセイコーはちょっと・・・と思っている方も是非一度じっくりご覧いただければと思います。

機械式やスプリングドライブとは違った良さが必ず見つかります。

手が届きやすい価格で、最高峰の腕時計を持つ喜びを味わうことができ、

しばらく使ううちに、さらに価格以上の満足感が湧いてくることと思います。

是非一度、店頭にてご覧ください。